スクーク

イスラム金融において発見される債券。イスラム債。スクークは主に売買契約の際の支払手段か事業投資の際の資金調達手段として用いられ、ボンド的性格を持つため、イスラムボンドとも呼ばれる。その具体的システムは大別すると資産担保式と事業出資式の2つに分けられ、細かくはスクーク・イジャーラなど14の種類がある。
スクーク発行の要件やシャーリア上の合法性は、対象となる資産の種類によって異なる。ちなみにシャーリアとはイスラム法のこと。通常のボンドと異なる最大の特徴は、投資商品・サービスの売買、出資に伴うスクーク発行の際に、財の実取引が転売方式やレンタル方式で行われることにより、その売買価格差や投資収益がスクーク発行者の利益となる点。これは利子収入がシャーリア上違反となるからである。スクーク発行の始まりは1980年代だが、2001年のマレーシア中央銀行、バハレーン政府による発行を皮切りに、発行量及び発行成長率が増加した。現在では年間発行高は973億ドル(2007年下半期時点)、発行成長率は前年比71%増(2007年)で、その大半を中東湾岸諸国とマレーシアが占める。さらに現在では販売も非イスラム教徒・非イスラム地域に拡大している。

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