手形遡及権

手形遡及権とは、手形の支払人(買い手)がお金を支払わない場合に、振出人(売り手)に一定の金額を請求できる権利のこと。手形の支払いのために、呈示期間内に手形を呈示したにもかかわらず、支払銀行で支払いを拒絶された手形のことを不渡手形というが、手形の所持人は、手形が不渡りになった場合に裏書人に対して、不渡りになった旨を通知する必要がある。後に紛争になった場合の証拠にもなるため、内容証明郵便で通知を送付することが望ましい。これは、手形の所持人が遡及権を行使し、裏書人に手形金を支払ってもらう用意をしてもらうためで、裏書人への遡及権は、持出銀行から手形の受け戻した日から6カ月以内で時効にかかる。

また、荷為替手形の買取り(ネゴシエーション)は、荷為替手形を銀行が買い取ることにより、輸出業者の代金回収を早める方法であるが、取引を安全に行うために、船荷証券(荷物の引換証)という物的担保と、手形遡及権という人的担保が付加される。これに、輸入地の信用のある銀行に、支払いを確約する書状を発行させ(荷為替信用状)ることで、荷為替手形に信用状が加わり、銀行は安心して荷為替手形の買取りに応じることができる仕組みである。