最低賃金制度

最低賃金制度とは、最低賃金法に基づき、国が1時間当たりの賃金の最低額を定め、使用者は、その最低賃金額以上の賃金を労働者に支払わなければならないとする制度のこと。

すべての労働者が対象で、地域別最低賃金は、都道府県労働局長が各地域の最低賃金を決定する。47都道府県ごとに、労働者の生計費と賃金、企業の支払い能力、生活保護水準などを総合的に勘案した地方審議会の答申を踏まえ毎年見直されており、原則10月中に更新される。

仮に最低賃金額より低い賃金で、合意のもとに労働契約を交わしても、それは法律によって無効とされ、最低賃金額と同様の定めをしたものとみなされる。また、使用者が地域別最低賃金額以上の賃金額を支払わない場合には、罰則(50万円以下の罰金)が定められている。

最低賃金にはもう一つ、特定(産業別)最低賃金があり、これは、特定の産業について設定されている最低賃金で、関係労使が基幹的労働者を対象として、地域別最低賃金よりも金額水準の高い最低賃金を定めることが必要と認める産業について設定され、全国で約250の最低賃金が定められている。

地域別と特定(産業別)の両方の最低賃金が同時に適用される労働者には、使用者は高い方の最低賃金額以上の賃金を支払わなければならず、支払わない場合には、労働基準法に罰則(30万円以下の罰金)が定められている。

賃金の中でも、通勤手当や時間外手当は最低賃金の対象とならない賃金であるため、計算する場合にはそれらを差し引いてから時間額に換算する必要がある。