アメリカ経済が停滞しても、中国やインド、ロシアなどの新興国が高成長を維持しながら、世界経済を牽引していくという考え方のこと。直訳すると非連動という意味になる。新興国の経済的な重要性が上昇したため、アメリカの景気と世界経済の景気の連動性が薄まったと主張されている。
世界各国のアメリカに対する輸出依存度の低下や、世界経済においてBRICsなどの新興国が占める割合が拡大したことを背景に、この理論を肯定的に捉える考えがある。
しかし一方で、アメリカのサブプライムローン(信用度が低い個人向けの住宅融資)が焦げついた問題が、世界規模で経済や金融に影響を与えていることから、否定的な立場をとる考えもある。またそれに伴って、デカップリング論とは対になる、米国経済の減速で世界経済全体の景気が悪化するというリカップリング(再連動)論に対する注目も高まっている。
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