荷為替手形に付けられた信用状のこと。輸入業者(買い手)に代わって、輸入地の信用のある銀行が、荷為替手形の支払いや引き受けを確約した書状で、銀行保証とは違い、買い手に代わって代金の支払いをしてくれる確約書である。輸入者の取引銀行が、その輸入者の信用を確実にするため、一定の期間、一定の金額にかぎり、その輸入者の信用を保証する。この仕組みは、19世紀後半にイギリスのマーチャントバンカーによって考案されたものだと言われており、荷為替信用状により、貿易は安全かつ、スピーディーな取引となった。
荷為替手形の買取り(ネゴシエーション)は、荷為替手形を銀行が買い取ることにより、輸出業者の代金回収を早める方法であるが、取引を安全に行うために、船荷証券(荷物の引換証)という物的担保と、手形遡及権という人的担保が付加される。これに、荷為替信用状が加わり、銀行は安心して荷為替手形の買取りに応じることができる仕組みである。信用状開設のため、輸入業者は取引銀行と前もって協議する必要がある。銀行の与信審査を受け、審査がとおれば、信用状取引約定書を差し入れなければならない。
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