FX(外国為替証拠金取引)は、世界中の主要通貨を売買し、為替レートの変動から利益を追求できる投資方法です。日本では少額から始められる手軽さや、平日24時間いつでも取引できる自由度の高さから、幅広い投資家に選ばれています。
ただし、FXは元本保証のない金融商品であり、相場の急変によって大きな損失を被るリスクがあります。「余裕資金のみを使う」「損切りルールを事前に決める」といった基本を守り、自己責任のもとで取り組むことが大前提です。また、金融庁に登録された業者を選ぶことが、安心して長く取引を続けるうえで欠かせません。
FXとは?まず押さえておきたい基礎知識
FX(Foreign Exchange)とは、円とドル、ユーロと円といった異なる通貨を売買し、為替レートの変動による差額で損益が発生する取引のことです。株式投資と違い、価格が下落する局面でも利益を狙える点が大きな特徴です。
よく使う用語をざっくり理解しよう
通貨ペアとは、取引する2つの通貨の組み合わせです。USD/JPY(米ドル/円)、EUR/JPY(ユーロ/円)などが代表例で、左側の通貨を「買う」または「売る」かたちで取引します。

ロット(取引単位)は、一度に取引する通貨の量です。一般的に1ロット=10,000通貨ですが、楽天証券のFXでは1,000通貨単位(通貨ペアにより異なる)から取引できるため、初心者でも少額で始めやすい環境が整っています。

pips(ピップス)は、為替レートの変動を表す最小単位です。USD/JPYの場合、1pips=0.01円(1銭)にあたります。損益やコストを計算するときに使います。
スプレッドは、買値(Ask)と売値(Bid)の差額で、実質的な取引コストです。スプレッドが狭いほど取引コストが低くなりますが、相場の急変時などは広がることがあります。
レバレッジとは、手元の証拠金より大きな金額を動かせる仕組みです。国内FXの個人向け最大レバレッジは規制上25倍とされています。少ない元手で大きな利益を狙える反面、損失が拡大するリスクも高くなります。
ロング(買い)/ショート(売り)は、相場の方向性に応じた取引の方向です。価格が上がると思えばロング、下がると思えばショートで利益を狙います。
基本的な注文タイプ
| 注文タイプ | 概要 | 初心者へのポイント |
|---|---|---|
| 成行注文 | 今すぐ市場価格で売買する | 操作がシンプルで最初に試しやすい |
| 指値注文 | 希望する価格を指定して予約する | 利益確定や計画的な取引に有効 |
| 逆指値注文 | 損失を一定範囲に抑えるための注文 | 損切り・リスク管理に不可欠 |
最初は成行注文で売買の流れを体験しながら、操作に少しずつ慣れていくとよいでしょう。
デモトレードを活用しよう
FXには専門用語も多く、ツールの操作に慣れるには実際に画面を触る練習が大切です。楽天証券では無料のデモ口座を提供しており、本番と同じ環境でリスクなく取引の練習ができます。実際の資金を入れる前に、最低でも10回程度は注文・損切り・決済の操作を繰り返してみましょう。
FXのメリットとリスクを正直に見ておこう
FXには「手軽さ」と「自由度の高さ」という魅力がある一方で、初心者が陥りやすいリスクも少なくありません。両面をしっかり理解したうえで取り組むことが大切です。
主なメリット
楽天証券のFXでは、USD/JPYなど主要通貨ペアは1,000通貨単位(必要証拠金はレートとレバレッジによって変動)から取引できるため、大きな資金がなくても始められます。また平日は24時間取引できるため、仕事の合間や夜間に自分のペースで取引できます。さらに、相場が下落しているときでも「ショート(売り)」で利益を狙える点は、株式投資にはない特徴です。
主なリスク・デメリット
最も注意したいのは損失拡大リスクです。レバレッジをかけて取引するため、相場が想定と逆に動いた場合、預け入れた証拠金を上回る損失が発生することもあります。経済指標の発表や突発的な出来事で、短時間に大きく動くことも珍しくありません。
また、取引コストとしてスプレッドがかかり、通貨ペアや保有期間によってはスワップポイント(金利差調整金)が費用になる場合もあります。スワップポイントは日々変動するため、長期保有時は公式サイトで最新レートを確認する習慣をつけましょう。
必要資金の目安
| 取引単位 | 必要証拠金の目安 | 用途・特徴 |
|---|---|---|
| 1,000通貨 | 数千円程度〜(レート・レバレッジにより変動) | 初心者向けのミニ取引 |
| 10,000通貨 | 数万円程度〜(同上) | 取引に慣れてからの本格運用 |
必要証拠金は「取引数量 × 為替レート ÷ レバレッジ」で計算されるため、相場状況や設定レバレッジによって変わります。余裕をもった資金計画を立てることが重要です。
FX口座を開設して取引を始めるまでの流れ
まず資金計画をしっかり立てる
FXに使う資金は、生活費や急な出費のための貯金とは完全に分けた「余裕資金」に限定しましょう。最初は少額から始め、経験を積みながら少しずつ取引規模を広げるのが賢明です。
楽天証券のFX口座開設ステップ
楽天証券のFX口座は、口座開設・維持ともに手数料が無料です。手続きはすべてオンラインで完結します。
- 本人確認書類(運転免許証やマイナンバーカードなど)を手元に用意する
- 楽天証券のウェブサイトから必要情報を入力し、メール認証を行う
- 本人確認書類とマイナンバー書類をスマートフォン撮影でアップロード(eKYC対応)
- 楽天証券による審査(通常1〜2営業日)
- 口座開設完了メールを受け取り、ご自身名義の銀行口座から証拠金を入金する
楽天銀行を持っている方は「マネーブリッジ」を活用することで、入出金がさらにスムーズになります(サービス詳細は公式サイトで要確認)。
取引ツールとサポート体制
楽天証券では「楽天MT4(MetaTrader4)」を日本語でサポートしています。豊富なチャート機能と自動売買ツールに対応しており、PC・スマートフォン両方で利用できます。デモ口座の利用条件については公式サイトでご確認ください。不明点があれば電話・チャットのカスタマーサポートに気軽に相談できます。
初心者に向いている取引スタイルと通貨ペアの選び方
取引スタイルの比較
| スタイル | 保有期間 | 特徴 | 初心者適性 |
|---|---|---|---|
| デイトレード | 数分〜1日 | 当日中に決済。ポジション管理がしやすい | ◎ |
| スイングトレード | 数日〜1週間 | チャート分析をもとにトレンドを狙う | ○(慣れてきたら) |
| 長期投資 | 数ヶ月〜 | 金利差・長期トレンドを重視 | △(基礎が身についてから) |
最初はデイトレードやスイングトレードから始め、自分の生活リズムに合った取引時間帯を見つけることが長続きのコツです。
おすすめの通貨ペア
初心者にはUSD/JPY(米ドル/円)が最適です。日本語の情報が豊富で値動きも比較的読みやすく、スプレッドも狭い傾向があります。慣れてきたらEUR/JPYやEUR/USDも高い流動性があるため人気です。
取引時間帯の特徴
主な取引時間帯は、東京(9:00〜15:00)、ロンドン(16:00〜翌2:00)、ニューヨーク(22:00〜翌6:00)の3つです。ロンドンとニューヨークが重なる夕方〜深夜は値動きが活発になりやすいため、慣れるまでは値動きの比較的落ち着いた東京時間から始めるのもひとつの方法です。
リスク管理の基本ルール
FXで資産を守るために、リスクマネジメントは最重要事項です。ルールを決めて機械的に守る習慣が、長期的な安定につながります。
①損切り(逆指値注文)を必ず設定する
エントリーと同時に逆指値注文を入れ、想定と逆の動きになったときに自動決済されるようにしましょう。目安は「1回の損失が総資金の1〜2%以内」に収まる範囲です。
②レバレッジは低めに設定する
最大25倍は使わず、最初は5〜10倍程度からスタートするのが安全です。レバレッジを下げるだけで、急な相場変動への耐性が大きく高まります。
③感情に流されず、ルールを守る
連敗しているときに焦って取引額を増やす「パニックトレード」は最も避けるべき行動です。取引のたびに判断理由と結果を記録し、冷静に振り返る習慣をつけましょう。
④スワップポイントを定期的に確認する
通貨ペアによっては金利差調整金(スワップポイント)が発生し、長期保有時のコストになる場合があります。スワップポイントは日々変動するため、公式サイトで最新の情報を確認してください。
初心者がよくやってしまう失敗と対策
高レバレッジで一気に大きく張ってしまう
証拠金1万円で25倍のレバレッジをかけると、わずかな価格変動で証拠金が吹き飛びます。最初は低レバレッジ・少額で練習することが鉄則です。
損切りを設定せずに損失を放置する
「もう少し待てば戻るはず」という期待から損切りできず、強制ロスカットに追い込まれるケースが多くあります。損切り注文は感情を介さず機械的に実行される逆指値で設定しましょう。
デモ練習を軽視してすぐ本番で大きく取引する
操作ミスや誤注文は初心者に多いトラブルです。本番前にデモ口座で注文・決済・損切りの操作を繰り返し体験してください。
損を取り返そうと焦る
連敗後に取引額を急増させるのは損失をさらに拡大させる典型的なパターンです。一度取引を休んで冷静さを取り戻すことも、立派なリスク管理のひとつです。
取引開始前のチェックリスト
- 通貨ペア・レバレッジ・スプレッドなど基礎用語を理解した
- 口座開設と本人確認手続きを完了した
- 生活費とは別の余裕資金のみを入金した
- デモトレードで注文・損切り・決済の操作を10回以上練習した
- 本番取引は最小ロット・低レバレッジで始めた
- エントリー時に必ず逆指値注文(損切り)を設定した
- 取引のたびに損益と判断理由を記録している
- 不明点はカスタマーサポートに相談できる準備ができている
よくある質問(FAQ)
Q. FX口座開設に必要なものは?
運転免許証やマイナンバーカードなどの本人確認書類とマイナンバー書類が必要です。楽天証券ではスマートフォン撮影によるeKYCに対応しており、すべてオンラインで手続きが完結します。
Q. 最低いくらから始められる?
楽天証券のFXでは1,000通貨単位から取引できます(通貨ペアによって異なる場合があります)。必要証拠金はレートとレバレッジによって変動するため、取引前に公式サイトで確認しましょう。
Q. 安全なレバレッジの目安は?
国内FXの個人向け最大レバレッジは25倍ですが、初心者は5〜10倍程度から始めることを推奨します。レバレッジを低く設定するだけで、損失リスクを大幅に抑えられます。
Q. デモトレードは必ずやるべき?
強くおすすめします。デモ口座では本番と同じ環境でリスクなく練習でき、操作ミスや誤注文の経験を事前に積めます。実資金を入れる前に最低10回は注文・損切り・決済の操作を試しましょう。
Q. 初心者にはどの通貨ペアがよい?
USD/JPY(米ドル/円)が最もおすすめです。日本語の情報量が多く、値動きの読みやすさやスプレッドの狭さが初心者向けです。
Q. スプレッドとは何ですか?
買値と売値の差額で、実質的な取引コストです。スプレッドが狭いほどコストが低くなりますが、相場の急変時などは広がることもあります。
Q. 損切りはどう設定すればよい?
取引開始時に必ず逆指値注文(ストップロス)を同時に設定し、損失が証拠金全体の1〜2%を超えない水準で自動決済されるように設定するのが基本です。
Q. MT4は初心者でも使える?
楽天MT4は日本語表示に対応し、デモ版で操作を練習できます。学習動画なども活用しながら、焦らず慣れていきましょう(デモ利用条件は公式サイトで要確認)。
参考・引用元
- 楽天証券 FX取引ルール・手数料一覧
https://www.rakuten-sec.co.jp/smartphone/fx/rule/ - 楽天銀行 FXコスト・証拠金ルール
https://www.rakuten-bank.co.jp/assets/fx/otcfx/rule/cost.html - 楽天証券 レバレッジ規制に関するお知らせ(最大25倍規制の根拠)
https://www.rakuten-sec.co.jp/web/info/info20110531-01.html - 楽天証券 FXメディア:米ドル/円の取引単位・始め方
https://media.rakuten-sec.net/articles/-/41277 - 楽天証券 楽天MT4デモ口座
https://www.rakuten-sec.co.jp/web/fx/mt4/demo-account.html - 金融庁 「無登録業者」に関する注意喚起
https://www.fsa.go.jp/ordinary/iwagai/ - みどりFX FX基礎用語解説(pips・スプレッド・取引スタイル等)
https://midorifx.com/ja/column/83 - Dukascopy レバレッジの仕組みと注意点
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https://www.bridge-salon.jp/money/fx/account/rakuten-fx-mt4/



