アセットアプローチ 

 ある一時点の金融資産の保有高に着目し、為替の需給関係を見ようとする理論。そもそも為替相場決定理論には様々な学説があり、為替需給のどこに注目するかにより、フローアプローチとストックアプローチの2つの体系に分けられる。フローアプローチは一定期間の取引高から需給を捉える方法で、一定期間に生じた対外取引の受取りと支払いの金額から、為替レートを導き出す。古典派とよばれる。一方ストックアプローチは、一時点の資産残高から需給を捉える方法で、投資資産に占める外貨資産の保有額の比率から、為替レートが決まると考える理論。こちらは近代派とよばれる。このストックアプローチはマネタリーアプローチとアセットアプローチに分けられるが、アセットアプローチが理論の中心となる。為替レートは、投資家による国際間での資産選択を通して決定されるものであり、異なる通貨建ての資産の期待収益が等しくなるように決定されると考える。投資家は卵zされる利回りのほか各国産業の国際競争力を決定する物価、累積経常収支なども考慮して、国内外の資産にどれだけ投資するかを決めていく。このポートフォリオに組み込まれる外貨建ての資産と円建ての資産の保有比率によって、為替レートが決定されるという考え方。金融資産の組合せのことをポートフォリオと呼ぶところからポートフォリオ・アプローチともよぶ。
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