統合リスク管理

金融機関が様々なリスクを共通の枠組みで評価し、コントロールすること。経営の健全性確保と収益性の向上のために統合リスク管理を取り入れている。
統合リスク管理という手法が採り入れられる以前には個別のリスクごとに対応する管理方法が行使されてきたが、個別の管理では適切なリスク水準の判断が難しく経営効率が低下することもあった。そこで近年統合リスク管理という手法が採り入れられた。
金融機関が抱えるリスクには融資先倒産の可柏ォを考慮した信用リスク、金利や証券市場の変動による市場リスク、事務ミスやシステム障害によるオペレーショナルリスクなどがある。統合リスク管理では、これらのリスクを計量化して定量評価する。定量評価にはVaR(バリューアットリスク)と呼ばれる手法を用いる。
VaRなどで計量化されたリスクは自らの経営体力に見合うようにコントロールする必要があり、そのためにはリスクを吸収できる自己資本を保つことが必要となる。国際決済銀行(BIS)が定めたBIS規制では、国際的に業務を展開する銀行は自己資本比率を8%以上に設定することが義務付けられている。
金融機関全体で継続的に統合リスク管理をしていくためには、金融機関内のルールや体制を整備することも必要となる。

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