性別に関係なく、成年に達した二人の間で共同生活を営むために交わされる契約のことで、フランスにおける制度である。Le Pacte Pacte Civil de Solidariteの略である。同性愛者同士などの非婚姻カップルに対し、結婚しているカップルとほぼ同等の権利や義務を与えるなどの目的などがあり、1999年に施行された。PACSを結んだ二人は、双方が生活面・金銭面において助け合うことが義務となり、日常生活、あるいは共有住居のための負債は連帯責任となる。共同納税者となり相続・贈与税控除が受けられる、賃貸住宅に住んでいる場合はパートナーの死亡などで名義人を失ったとしても賃貸期間中であれば居住できるなど、金銭面でもさまざまなメリットがある。しかし、この契約は結婚についてのみのものなので、親子・家族について変更を加えることはできず、たとえばPACSを組んでいるカップルの間に子供ができた際には父親が「認知」に手続きをとらなければならない。なお、パートナーのどちらか一方が既婚者であったり、親族同士である場合はPACSを結ぶことはできない。
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