iPod指数とは、Apple社の携帯音楽プレーヤー「iPod」の各国での販売価格を比較することで、通貨の購買力や為替レートの割高・割安を測定しようとする指標である。
この考え方は、経済学における購買力平価(PPP:Purchasing Power Parity)の概念に基づいている。
購買力平価とは、同一の商品やサービスが各国で同じ価格になると仮定した場合に導き出される理論上の為替レートを示すもので、短期的な為替変動の影響を受けにくく、中長期的な為替水準を考察する際に有用とされている。
iPod指数では、世界各国で販売されている同一モデルのiPodの価格を比較し、その価格差から各国通貨の実質的な購買力を算出する。iPodはグローバルに流通し、製品仕様が比較的統一されていることから、国際比較の素材として適していると考えられてきた。
同様の購買力平価指標として広く知られているものに、ビッグマック指数がある。これは、マクドナルド社が世界共通で販売している「ビッグマック」1個の価格を基準に、各国通貨の購買力を比較する指標である。ビッグマック指数は、直感的に理解しやすく、メディアでも頻繁に取り上げられているため、iPod指数よりも一般的な認知度は高い。
iPod指数やビッグマック指数はいずれも、理論的な為替水準を示す参考指標であり、実際の為替レートを直接予測するものではない。しかし、通貨の過大評価・過小評価を把握するうえで、国際投資やマクロ経済分析の補助的な指標として活用されることがある。
第1稿投稿 2023年5月12日 (記事コンテンツアップ)
最終更新:2026年1月5日(内容の加筆・修正)


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