フローアプローチ

為替レートの短期的決定理論のひとつで、一時点の資産残高から需給をとらえ、一定期間に生じた対外取引の受け取りと支払いの金額から為替レートを導く方法のこと。
為替レートは、経営収支・資本取引・公的介入などの国際取引によって生じる外国為替の流れ、すなわちフローの需給均衡によって決まるという考え方に基づいている。フローアプローチによる理論は、1960〜1970年代のはじめにかけて主張された学説である「古典派理論」とも呼ばれ、固定相場制の下で国際取引に占める輸出入などの取引のウエイトが高かったときには有効な手法であった。しかし金融のグローバル化が進んだ現代では、近代派理論である「アセットアプローチ」が有効であるといわれている。ただし場面によって有効になる方法は異なってくるということであり、近代派理論が古典派理論よりも優れているというわけではない。ここで「固定相場制」とは決済時の為替レートが一定相場に決められている取引制度を指す。

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