日雇い派遣

派遣会社が1日ごと、あるいは30日以下の期間を決めて労働者を雇い、他の企業に派遣する就業形態。単純作業の勤務が多く、学生やフリーター、主婦らが就労することが多い。特に、2004年に労働者派遣法が改正された後、その数が急増した。この結果、人材派遣会社の業務範囲が拡大し、「ワンコール・ワーカー」と呼ばれる、携帯電話を通じて派遣元から指示を受け派遣先で直接働く新しい就業形態も誕生した。日雇い派遣大手の「グッドウィル」や「フルキャスト」が違法な二重派遣などをして、業務停止になったこともあり、社会問題になっている。
現在、非正社員は働く人の3人に1人に増えており、正社員との待遇の差が注目されている。政府の間でも、日雇い派遣の不安定な就業形態や低い賃金などが働く貧困層である「ワーキングプア」の要因になっているという指摘もあり、非正社員を正社員化する動きを後押しする政策を打ち出している。具体的には、実際に正社員にすれば35万円を企業に支給し、正社員になった人が3人以上出れば、10人を限度に一人につき10万円を支給するという案が出ている。日雇い派遣一律禁止の議論もあるが、「多様な働き方を阻害する」という異論があることも事実である。

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