地域内における核兵器の製造・実験・配備などを全面的に禁止し、地域外にある核保有国に対しても、その中での核実験・配備・使用または威嚇を禁止している地域のこと。条約により設置される。地球上で初めて設置されたのは、1959年の南極条約で、南緯60度以南の地域におけるすべての核爆発及び放射性廃棄物の処分を禁止している。これには42カ国が署名しており、5核保有国(アメリカ、ロシア、イギリス、フランス、中国)も署名している。定住者のいない地域としては、南極に続き、1967年の宇宙条約、1971年の海底非核化条約がある。定住者のいる地域で初めて設置されたのは、1967年のトラテロルコ条約(ラテンアメリカ核兵器禁止条約)で、中南米およびカリブ海地域の33カ国が署名している。続いて、1985年にはラロトンガ条約(南太平洋非核地帯条約)で、オーストラリアやニュージーランドおよび、近隣諸島が署名している。1995年には、東南アジア諸国連盟(ASEAN)10カ国が署名しているバンコク条約(東南アジア非核兵器地帯条約)が、1996年には、アフリカ統一機?OAU)に加盟している中の49カ国がペリンダバ条約(アフリカ非核兵器地帯条約)に署名している。こうして現在、非核地帯は南半球のほぼ全域を占めるようになっている。2006年には、まだ未発行ではあるが中央アジア5カ国(カザフスタン、キルギス、タジキスタン、トルクメニスタン、ウズベキスタン)により中央アジア非核兵器地帯条約が署名され、日本もコンセンサスに参加している。
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