2月9日、初上場のNTT株に買が殺到し、初値がつかず、翌10日ストップ高の160万円、さらに2ヵ月後には史上最高値の318万円まで高騰した。23日には公定歩合が2.5%と戦後最低になった。4月1日には国鉄が分割・民営化され、JRグループ7社が発足した。中曽根康弘内閣による政策で、巨額債務の解消と国労(国鉄労働組合)の解体を目的に実施された。6月には日本の外貨準備高が西ドイツを抜き世界一になった。さらに7月1日、東京都の1年間の地価上昇は85.7%にまで達し、銀座などでは1坪1億円を超えるところも見られるようになった。11月には野村證券が初めて日本企業最高の利益をあげた。バブル期を向かえ、異常な地価の高騰や株価の値動きが目立つ年となった。
海外では、2月21日にルーブル合意がパリのルーブル宮殿で開催された。G7における為替相場安定のために各国が政策協調を行うことの合意を示したものである。また10月19日、ニューヨーク株式市場で史上最大の株価大沫獅ェ起きた。下降率22.6%と1929年の世界恐慌を上回る数字となった。通称ブラックマンデー。アメリカの貿易赤字が卵z以上に大きかったことや、1985年のプラザ合意以後のドル安を打開するための金利引き上げへの懸念、さらにコンピューターによる大量のプログラム売買などがその要因とされている。日本もその影響を受け20日、東証一部でも下降率14.9%の最高を記録した。
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