多角的貿易交渉。正式名称はドーハ開発アジェンダ(Doha Development Agenda)。WTO最初のラウンドで、2001年11月にカタールのドーハで閣僚級会合として実施合意された。のちにメキシコのカンクン、2005年には香港に場所を移し、会議を続けている。
その目的はルールの強化や、農産物、鉱工業品、サービスなどにおいて包括的な貿易の自由化を促進しようとするものである。加えて最大の特徴は、G20を中心とした途上国の開発に視点をあて、自由貿易の促進に伴った途上国の利益を考慮する必要性を明示した点である。会議によりアメリカとEU双方にとって貿易促進に有効に働くと同時に、中国とインド等の進行途上国を積極的な、ルールに基づいた世界貿易システムに組み込もうとしている。成功すれば、鉱工業品と農業貿易を自由化しただけでも、その利益は2870億ドルにのぼり、その3分の1は途上国にもたらされるサービスに自由化はこの5倍の利益が卵zされている。ドーハラウンドは、2006年末までにすべての交渉分野において各国の合意を得ることを目標としていたが、2006年7月に交渉が一時中断した。アメリカやEU、インド、ブラジル等主要国間の対立が生じたためである。特に農産物の関税率の削減に関しては、ウルグアイラウンドでの決定率をはるかに上回りG20は75%を、アメリカは90%を要求しているが、EUは国内保護重視を主張しこの提案はEUを拘束するものとして対立の姿勢を示している。また特別な保護を要求する途上国も対立に加わり、問題を複雑化している。これはケアンズ諸国やアメリカ等農産物輸出国と、日本やEUのように助成金を多用した輸入国との立場の違いによるもので、農産物に関わらずその他の分野でも対立がみられる。現在、各国でドーハラウンド再会の声が上がり、2007年1月末にスイス・ダボスで開催されたWTO非公式閣僚会合の際、交渉をもとに戻す必要性、あらゆる角度からの見直しの必要性を認識し、後にジュネーブで開催された非公式貿易交渉委員会を通じて交渉の本格化へと乗り出した。
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