初値

 ある銘柄が取引所に新規に上場したときに最初につく値段のこと。上場する前に、ある銘柄の株を投資家に広く販売することを「公募」といい、このときの値段を「公募価格」という。人気のある銘柄の場合、買いたい人が多いため、上場したときに値段があがり初値が公募価格よりも高くなる場合が多い。逆に、注目されておらず人気のない銘柄の場合は、初値が公募価格より安くなってしまう場合が多い。このように、その銘柄がどのくらい注目されているかが初値に反映されるため、投資家や会社の経営者は、新規に上場された銘柄の状況を知るための指標としてみている。公募価格から初値にかけては、値段が上昇することが多く、この上昇率のことを「初値騰落率」という。人気が上がっているときには、初値騰落率が2倍、3倍になることもしばしばある。初値の決め方については、オークション方式、マーケットメイク方式などがある。オークション方式では、まず公募価格から始めて、需要量と供給量がマッチするまで、一定時間ごとに価格を上げていく。一般的にはじめのうちは、需要量が供給量を上回るが、価格が上がっていくにつれて需要が減り供給が増加する。これを繰り返し、両者のバランスがとれた価格を初値と決める。参加者同士が売買の注文を競い合うシステムであるといえる。マーケットメイク方式は、あらかじめ決められた4社以上の証券会社が注文相手となって売買が進められる方式である。この方式は、株式の売買を円滑にすることに優れているため、発行済株数の少ない企業の株式の流動を高める目的で1998年より始まった。
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