日本では、前年の総選挙に続き、自民党に代わる政権交代の動きが加速した。社会党と公明党の連合政権国zでの正式合意に民社党が合流し、自民・新自由クラブ、社・公・民、共産の3勢力が対立した。
また、国鉄嫌煙権訴訟が起こり、喫煙が初めて社会問題として認知された結果、各交通機関で禁煙席の導入が始まった。さらに、モスクワ・オリンピックが開催されたが、?Aのアフガニスタン侵攻のため、日本は米国の呼びかけに応じ、参加をボイコットした。
海外では、世界的に前年のイラン革命の影響を受けた出来事が起こった。石油価格の大幅上昇により、米国では経済が戦後最高の落ち込みを記録し、英国でも失業者数が戦後最高水準を更新し続けるなど、先進国全体で経済の鈍化傾向を極めた。この先進国の需要減退に影響し、産油国経済も成長率を低下させた。さらに9月にはシーア派によるイラン革命の国内への影響を嫌ったイラクがイランに侵攻。後に、イスラム世界全体へのイラン革命の波及、産油地域の荒廃を懸念した米国がイラクに対する軍事支援を行った。その結果、8年という戦争の長期化に加え、化学兵器使用による大量虐殺・国内クルド人虐殺問題などイラク側の国際法違反が黙認され、多くの禍根を残すことになった。
一方、ポーランドでは、独立自主管理労働組合「連帯」が結成され、以後社会主義政権下で盛んになる民主化運動の兆しとなった。
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