景気や相場の動向を把握した上で、景気の局面変化ごとに、投資対象を有望な業種セクター(銘柄群)に乗り替えていく投資方法のこと。マクロ経済見通しなどにもとづき、常に高いパフォーマンスを得ようとする投資戦略である。セクターとは、銘柄が持つ様々な属性のうち、ある特定の属性に着目して分類したもののこと。株式の場合は業種、債券の場合は種類や満期、また、格付けなどによるセクター分けがある。高い投資成果を上げているセクター(企業群)には、景気の波の一定のパターンが見られ、実際の投資では、この傾向を認識した上で産業内での企業間格差にも注目する必要がある。例えば、景気循環の初期段階(拡大期)では資本財需要が高まるため機械などの設備投資関係の業種が買われ、景気の中段から上昇する局面(成熟期)では自動車や家庭電器などの消費関連業種や、保険、住宅建設などの金利敏感業種が買われる。最後の景気の下降局面(後退期から停滞期)では、食品や医薬品などの防衛的銘柄群が買われることが多い。
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