暑熱環境下や運動などにより、体内に多くの熱が作られるような条件下で発生する障害の総称のこと。その病態には大別して、「熱失神」、「熱疲労」、「熱けいれん」、「熱射病」の4つがある。この中では熱射病が最も重い病態で、死に至ることもある。また、めまいを起こすなどの軽症から2〜3時間で重症となり、倒れることもある。
「熱失神」では、めまいや失神などが起こり、顔面蒼白、呼吸回数の増加などが見られる。
「熱疲労」では、皮膚が冷たく、大量の発汗が起こる。倦怠感や頭痛、吐き気などが見られる。
「熱けいれん」では、同じく大量の発汗とともに、筋肉に痛みを伴うけいれんが起こる。
「熱射病」では応答が鈍い、意識がないといった意識障害が生じる。発汗はなく、皮膚は乾燥している。この状態になると救急車を呼び、緊急に入院する必要があるので、とても危険な状態といえる。ちなみに暑熱環境下でなくとも、運動などにより体内で多くの熱が発生すると、脱水などが原因で発症することもある。
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