株式会社組織の金融機関や企業が互いに相手の株式を保有し合うこと。経営権の取得、グループ化、企業間取引の強化、株式の安定化や敵対的な買収を防ぐことなどが目的で、ドイツなどでも見られるが、ほぼ日本特有の資本取引方法である。
資本自由化による欧米資本の日本進出と企業買収の懸念が強まり、1960年代後半から急速に広まった。これにより、持ち株を売却しない「安定株主」が増え、市場に流通する株が減少する傾向となり、株式市場が不活性化されて日本経済の閉鎖性の根源であると国際的・国内的にも指摘された。
1990年代以降はバブル経済崩壊後の保有株式価格の下落による企業経営の圧迫もあり、銀行など金融機関を中心に持合いが解消されていった。それと同時に外国人や個人による上場株式の保有比率が拡大しつつある。近年は外国資本による日本企業の買収や経営参画が活発化してきており、これに対する防衛策として持合いを強化する企業グループなどが再び増加傾向にある。
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