航空会社が空港に対して、航空機の着陸ごとに支払う利用料のこと。
日本の着陸料は外国の空港と比べて非常に高い。その背景には空港を建設する際の用地買収や騒音対策などに、巨額の費用が必要となる点がある。また建設の資金は税金ではなく、借り入れた資金が中心となっている。空港は着陸料とテナント料を主な財源としているので、その返済のために高く設定されているという面もある。着陸料はこの他にも、管制塔や滑走路の維持、管理などに使用される。
ただし日本の高い着陸料は、特にアジア各地の空港と比べて競争力が劣る一因ともされている。そのため、現在は一律である着陸料に時間別料金を導入するべきとの考えもある。そこでは昼間の料金を値上げし、深夜の料金を大幅に引き下げることで、深夜の発着枠へ航空会社や乗客を取り込むことが検討されている。また着陸料の変更には国土交通省の告示が必要となる。
ちなみに着陸料の多くを航空会社が負担する日本の空港に比べ、欧米の空港では乗客もその多くを負担する。そのため施設利用料が高く設定されている。したがって、乗客1人あたりが空港を利用するために支払う料金を考えると、必ずしも日本の空港が高いとは言い切れない面もある。
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