私たちが普段目にする日経平均株価は「円建て」の数字です。しかし、同じ日経平均でも別の通貨、たとえばユーロ建てで見ると、まったく違った景色が見えてきます。円安が進むと、円建てでは大きく上昇して見えても、ユーロなど外貨に換算すると上昇幅はぐっと小さくなるからです。この記事では、直近の日経平均を「ユーロ建て」に換算し、1年前・5年前・10年前・30年前と比べてみました。あくまでデータの図解紹介であり、個別の投資判断を推奨するものではありません。
日経平均をユーロ建てで比較したチャート

計算式はシンプルで、日経平均(ユーロ建て) = 日経平均終値(円) ÷ ユーロ円レート です。ユーロ円レートには欧州中央銀行(ECB)の基準レートを用いています。
時点別の数値一覧
| 時点 | 基準日 | 日経平均(円建て) | ユーロ円レート | 日経平均(ユーロ建て) | 直近までの変化 (ユーロ建て) |
|---|---|---|---|---|---|
| 直近 | 2026-07-16 | 66,835.54 円 | 185.99 円 | €359.4 | — |
| 1年前 | 2025-07-17 | 39,901.19 円 | 172.28 円 | €231.6 | +55.2% |
| 5年前 | 2020-07-17 | 22,696.42 円 | 122.53 円 | €185.2 | +94.0% |
| 10年前 | 2015-07-17 | 20,650.92 円 | 135.01 円 | €153.0 | +134.9% |
| 30年前 | 1996-07-17 | ユーロ導入前のため対象外 | |||
※「直近」は市場が完全に取引を終えた最終営業日(2026年7月16日)の終値を用いています。日経平均はYahoo Finance、ユーロ円レートはECB基準レート(Frankfurter API)を情報源とし、実際に取得できた数値のみを掲載しています。取得できなかった時点は「対象外」と明記しています。
読み取れること
ユーロ建てでも日経平均は着実に上昇。直近のユーロ建て日経平均は約€359で、1年前(€232)から+55.2%、5年前(€185)から+94.0%、10年前(€153)から+134.9%と、いずれの時点と比べても大きく水準を切り上げています。
ただし、円建てで見たときほどの派手さはありません。円建てでは同じ期間で10年前比+223.6%、5年前比+194.5%、1年前比+67.5%の上昇でしたが、この間に円安・ユーロ高(ユーロ円レートが135円→186円へ上昇)が進んだため、ユーロ換算では上昇率がその分だけ削られています。「円で見た株高」の一部は、円の価値が下がったこと(=通貨要因)によるものだと分かります。
なぜ30年前(1996年)は「対象外」なのか
ユーロは比較的新しい通貨です。会計上の通貨として導入されたのは1999年1月1日で、紙幣・硬貨の流通が始まったのは2002年です。したがって、今回の30年前にあたる1996年時点にはユーロが存在せず、ユーロ建ての数値を出すことはできません。無理に推測値を作ることはせず、正確を期して「対象外」としています(ユーロの前身であるECUの信頼できる換算値も本稿では確認できなかったため、空欄としています)。今後この企画を続けていくと、時間の経過とともに5年前・10年前がユーロ導入後の期間に入り、比較できる時点が増えていきます。
まとめ
- 直近の日経平均をユーロ建てにすると約€359(2026年7月16日終値、ユーロ円185.99円で換算)。
- ユーロ建てでも10年前比+134.9%と大きく上昇しているが、円建て(+223.6%)ほどの上昇率ではない。差は円安・ユーロ高によるもの。
- 30年前(1996年)はユーロ導入前のため対象外。
本記事は統計データの図解を目的とした情報提供であり、特定の金融商品の売買や投資判断を推奨するものではありません。為替・株価は常に変動します。









