通産大臣だった田中角栄が1972年に出版した著作物で、日本の開発、発展に関する持論を著している。出版直後に総理大臣に就任したこともあり、ベストセラーとなった。
高度経済成長によって発生した人口過密、公害などの都市問題や農村の過疎化といった問題を解決するために、工業を地方に分配し、高速道路で全国を結ぶなどして、交通、情報の全国的なネットワークを形成することを掲げた。人口や産業を大都市から地方に分散させて、過疎化を防止を目指した。
日本は日本列島改造のブームにわき、開発業者が候補地とされた土地を買い占め、地価が高騰する原因となった。さらに地価高騰がインフレを起こし社会問題にまで発展した。しかし、1973年に第1次石油ショックが起きた後は経済が安定成長へ転じ、日本列島改造論は次第に失速した。
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