原油先物価格レポート|2026年5月18日週 WTI下げ止まりと70ドル攻防

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2026年5月18日時点で、WTI原油先物は約74ドル/バレル、ブレント原油先物は約78ドル/バレルと、4月中旬の急落局面(WTI 83〜84ドル)から1か月で約10ドルの下押しが進み、いったん下げ止まりの兆しを見せています。本記事では、直近1週間および過去1年・5年との比較を交え、原油価格の現在地と今後の見方を整理します。

本記事は週次更新の市況スナップショットです。価格は記事公開時点の各種報道・取引所速報をもとにした概算値であり、リアルタイム値とは差異が生じる場合があります。最終売買判断はご自身の責任でお願いいたします。

目次

1. 2026年5月18日週の原油先物価格サマリー

原油先物価格3指標比較(2026年5月18日週)
原油先物価格3指標比較(2026年5月18日週)

指標 価格(ドル/バレル) 前週比 4月18日比
WTI原油先物(7月限) 約74ドル ▲0.4ドル ▲9〜10ドル
ブレント原油先物(7月限) 約78ドル ▲0.2ドル ▲9〜10ドル
ドバイ原油 約76ドル ▲0.3ドル ▲9〜10ドル

WTI(West Texas Intermediate)は米国産原油、ブレントは北海産・欧州中東の指標、ドバイは中東渡しのアジア向け指標です。3指標とも4月の急落以来、おおむね70ドル台半ばのレンジでもみ合っています。

2. 直近6週間の値動き:急落から「70ドル台での横ばい」へ

WTI原油先物 直近6週間の推移(週末終値ベース)
WTI原油先物 直近6週間の推移(週末終値ベース

米・イラン停戦合意(4月7日)とホルムズ海峡完全開放宣言(4月17日)を受けた急落の後、原油価格はOPEC+の増産観測も重なり、5月上旬にかけて一段安となりました。直近1週間はサウジアラビアの生産協調姿勢や米国在庫の予想外の取り崩しが下支えとなり、74〜76ドルの狭いレンジで膠着しています。

  • 第1局面(4月7日〜4月18日):停戦合意とホルムズ開放で急落、累計▲20%超
  • 第2局面(4月下旬〜5月上旬):OPEC+の5月増産(日量20万6,000バレル)始動を織り込み、WTIは一時72ドル台へ
  • 第3局面(5月中旬):米国ガソリン需要期入り(メモリアルデーが5月25日)と中国の景気支援策が下支え、下げ止まり

3. 1年前・5年前との比較

原油先物価格 1年前・5年前との比較(WTI/ブレント)
原油先物価格 1年前・5年前との比較(WTI/ブレント)

時点 WTI(ドル/バレル) ブレント(ドル/バレル) 当週比
2026年5月18日(当週) 約74 約78
2025年5月(1年前) 約63 約66 +約11〜12ドル
2021年5月(5年前) 約65 約68 +約9〜10ドル
  • 対1年前(+18%前後):2025年は世界経済の減速懸念で原油が低迷していた局面。地政学プレミアムが乗っている現在は依然として割高な水準です。
  • 対5年前(+13〜15%):2021年5月はコロナ禍からの需要回復途上で60ドル台中盤。当時よりも10ドル前後高い水準にあり、足元の70ドル台半ばは「平時よりやや高めの均衡」と捉えられます。

4. 当週の主な材料

強気材料(買い材料)

  • 米国メモリアルデー(5月25日)連休を控えたガソリン需要期入り
  • 米EIA週次在庫が予想外の取り崩し(原油・ガソリンとも)
  • 中国の不動産支援・地方債発行加速による需要観測
  • サウジアラビア・UAEがOPEC+の協調維持を改めて表明

弱気材料(売り材料)

  • OPEC+の5月日量20万6,000バレル増産が実需に到達
  • 米シェール企業の掘削稼働数が前月比で増加
  • 米・イラン停戦の継続でホルムズ海峡経由の輸送が正常化
  • ドル指数(DXY)が104台で高止まり、ドル建て原油の重し

5. 今後1〜2週間の見方

メインシナリオ:WTIは72〜78ドルのレンジを意識した推移。需要期入りで下値は堅い一方、OPEC+の追加緩和観測(6月の閣僚会合)が上値を抑えます。

上方リスク
- 中東情勢の再燃(イスラエル・ヒズボラ紅海フーシ派など)で地政学プレミアム再付与
- ハリケーンシーズン早期入りによる米メキシコ湾岸の生産停止

下方リスク
- OPEC+の追加増産決定または減産協調の綻び
- 中国景気指標の下振れ(5月製造業PMI、4月小売売上)

6. 日本経済・家計への影響

WTIが80ドル台後半から70ドル台半ばへ低下した結果、レギュラーガソリン全国平均は5月第3週時点で1リットル170円前後まで戻りつつあります(資源エネルギー庁調査)。家計の燃料コストはピーク時から月3,000円程度の負担減につながる試算もあります。

ただしドル円は148〜150円台で円安基調が続いており、ドル建て原油下落の効果は円換算で約3割相殺されています。電気料金については燃料費調整制度のラグ(おおむね3か月遅れ)で反映されるため、家計の体感的な負担軽減は7〜8月以降になる見通しです。

7. まとめ

  • 2026年5月18日週のWTI原油先物は約74ドル、ブレントは約78ドルで、4月の急落からの調整局面が一服。
  • 直近6週間で約▲10ドルの大幅下落も、足元はガソリン需要期入りで下げ止まり。
  • 1年前比で約+18%、5年前比で約+13〜15%と、地政学プレミアムは一定残存。
  • 今後1〜2週間はWTI 72〜78ドルのレンジ推移をメインに、OPEC+6月会合と中東情勢を要警戒。

8. 更新履歴

  • 第1稿投稿 2026年5月18日(記事コンテンツアップ)

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この記事を書いた人

マネジ局長は、「お金の大辞典」全体を統括する監修者です。

編集者であるマネ辞くんが収集・整理した金融・投資・税制データについて、制度の前提条件やリスク、誤解が生じやすい点がないかをチェックし、「この情報をどう受け取るべきか」という判断軸を補足します。

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