日経平均をユーロで見ると?1年前・5年前・10年前・30年前との比較(2026年10月2日時点)

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日経平均ユーロ建て比較 週次レポート アイキャッチ

日経平均株価は2026年10月2日に6万8000円台で取引を終え、円建てでは過去最高値圏での推移が続いています。では、この上昇はユーロで暮らす人の目にはどう映っているのでしょうか。この記事では、日経平均を「ユーロ建て」に換算し、1年前・5年前・10年前・30年前の水準と並べて比べてみます。

なお、ユーロは1999年に誕生した比較的新しい通貨です。そのため「30年前(1996年)」の時点にはユーロがまだ存在せず、ユーロ建ての数値を出すことができません。この点も含めて、データの読み方を整理していきます。

目次

結論:ユーロ建てでも上昇、ただし円建てほどではない

直近(2026年10月2日)の日経平均は68,309.46円、同日のユーロ円レートは1ユーロ=176.99円でしたので、ユーロ建てに直すと約385.95ユーロになります。

  • 1年前と比べて:円建て +49.2% / ユーロ建て +45.8%
  • 5年前と比べて:円建て +140.1% / ユーロ建て +75.3%
  • 10年前と比べて:円建て +308.2% / ユーロ建て +164.1%
  • 30年前と比べて:円建て +223.0% / ユーロ建て ユーロ導入前のため対象外

どの期間で見てもユーロ建てではっきり上昇しています。ただし、期間が長くなるほど円建てとユーロ建ての差が開いていくのが特徴です。直近1年では差は3.5ポイントにとどまりますが、10年前との比較では円建ての伸び(+308.2%)がユーロ建ての伸び(+164.1%)のおよそ1.9倍になっています。

日経平均株価をユーロ建てで比較した棒グラフ。2026年385.95ユーロ、2025年264.72ユーロ、2021年220.14ユーロ、2016年146.16ユーロ、1996年はユーロ導入前のため対象外
日経平均株価のユーロ建て比較(2026年10月2日時点)。1996年はユーロ導入前のため算出できません。

データ一覧:円建て・ユーロ円レート・ユーロ建て

時点 日付 日経平均(円建て) ユーロ円 日経平均(ユーロ建て)
直近 2026年10月2日 68,309.46 円 176.99 円 385.95 ユーロ
1年前 2025年10月3日 45,769.50 円 172.90 円 264.72 ユーロ
5年前 2021年10月4日 28,444.89 円 129.21 円 220.14 ユーロ
10年前 2016年10月4日 16,735.65 円 114.50 円 146.16 ユーロ
30年前 1996年10月4日 21,148.03 円 —(ユーロ未導入) 対象外
ユーロ建て=日経平均終値(円) ÷ 同日のユーロ円レート。
比較 円建ての変化率 ユーロ建ての変化率 差
1年前 → 直近 +49.2% +45.8% 3.5ポイント
5年前 → 直近 +140.1% +75.3% 64.8ポイント
10年前 → 直近 +308.2% +164.1% 144.1ポイント
30年前 → 直近 +223.0% 対象外 —

なぜ円建てとユーロ建てで差が出るのか

理由はシンプルで、この10年間で円がユーロに対して安くなったからです。ユーロ円レートを並べると、その動きがはっきり見えます。

  • 2016年10月:1ユーロ=114.50円
  • 2021年10月:1ユーロ=129.21円
  • 2025年10月:1ユーロ=172.90円
  • 2026年10月:1ユーロ=176.99円

10年間で1ユーロあたり約115円から約177円へと、円の価値はユーロに対して約35%目減りした計算になります。日経平均は「円で測った日本株の値段」ですから、円そのものが安くなれば、同じ株価でもユーロに直したときの金額は小さくなります。円建ての上昇率のうち一定部分は、企業価値の増加ではなく通貨の目減りによる「見かけの上昇」だった、という見方ができるわけです。

一方、直近1年に限るとユーロ円レートの変化は172.90円から176.99円と小幅で、円建てとユーロ建ての伸び率の差も3.5ポイントにとどまりました。この1年の上昇は、為替よりも株価そのものの上昇による部分が大きかったと読めます。

もっとも、ユーロ建てでも10年で+164.1%、5年で+75.3%と大きく伸びていることは事実です。「円安のおかげで上がっただけ」というほど単純でもなく、通貨の影響を取り除いても日本株は上昇していると読むのが妥当でしょう。

30年前をユーロ建てで比較できない理由

ユーロは1999年1月1日に、まず銀行間取引や会計上で使う通貨として導入されました。紙幣と硬貨が実際に街に出回り始めたのは2002年1月です。つまり、30年前にあたる1996年10月の時点では、ユーロという通貨はこの世に存在していません。

この記事では、存在しない通貨のレートを推定して数値を作ることはしていません。1996年の欄は「対象外」としています。

ユーロにはECU(European Currency Unit/欧州通貨単位)という前身があり、1999年にユーロへ1対1で引き継がれました。そのため理屈の上ではECU建ての参考値を出すこともできますが、今回の記事作成時点で1996年10月のECU/円レートを信頼できる公開データソースから取得することはできませんでした(今回利用したECB基準レートの配信APIに1996年10月4日を指定したリクエストは「該当データなし」で返ってきています)。推測値を実データのように扱うことは避けるため、1996年については円建ての数値のみを掲載しています。

参考までに、ユーロが取引を開始した1999年1月4日のユーロ円レートは1ユーロ=133.73円でした。現在の176.99円と比べると、ユーロ誕生からの約28年で円はユーロに対しておよそ24%目減りしています。

円建てだけを見ていると見落とすこと

株価を自国通貨だけで見ていると、通貨価値の変動が数字に紛れ込みます。海外に旅行する、輸入品を買う、外貨建ての資産を持つ――そういった場面では「円でいくらになったか」より「他の通貨と比べてどれだけの購買力があるか」のほうが実感に近くなります。

ユーロ建てやドル建てに換算してみることは、いわば通貨のメガネをかけ替えて見る作業です。どちらが正しいということはなく、両方を並べることで、日本株の値動きのうちどこまでが企業の成長で、どこからが為替の影響なのかを切り分けやすくなります。

データの出典と注意点

  • 日経平均株価:Yahoo Finance のチャートAPI(銘柄コード ^N225)から取得した各日の終値
  • ユーロ円レート:欧州中央銀行(ECB)の基準レートを配信する Frankfurter API(api.frankfurter.dev)から取得
  • 各時点は、比較基準日(2026年10月4日から1年・5年・10年・30年さかのぼった日)にもっとも近い営業日を採用しています(1年前は2025年10月4日が土曜日のため前営業日の10月3日、1996年は10月4日の終値)。
  • 直近値は2026年10月2日(金)を基準にしています。記事作成日(10月4日)は日曜日のため、データが確定している最新の営業日がこの日でした。
  • ECBの基準レートは中央ヨーロッパ時間の午後に決定されるため、東京市場の終値とは時刻が一致しません。換算値にはこのわずかなズレが含まれます。
  • 1996年のECU建て参考値は、信頼できるデータを確認できなかったため掲載していません。

この記事は公開データをもとにした統計の図解紹介であり、特定の投資行動を推奨するものではありません。実際の投資判断はご自身の責任でお願いします。

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※本記事に掲載している情報は、中立的な立場からの情報提供を目的としたものです。掲載している商品・サービスの購入や利用を推奨・強制するものではありません。投資には価格変動リスクが伴い、元本割れが生じる可能性があります。過去の運用実績やシュミレーション結果は、将来の運用成果を保証するものではありません。また、情報の正確性・最新性には十分配慮しておりますが、 内容の完全性や将来の結果を保証するものではありません。最終的な投資判断は、読者ご自身の判断と責任において行っていただくようお願いいたします。本記事の情報を利用したことによって生じたいかなる損害についても、当サイトでは一切の責任を負いかねますので、あらかじめご了承ください。

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この記事を書いた人

マネジ局長は、「お金の大辞典」全体を統括する監修者です。

編集者であるマネ辞くんが収集・整理した金融・投資・税制データについて、制度の前提条件やリスク、誤解が生じやすい点がないかをチェックし、「この情報をどう受け取るべきか」という判断軸を補足します。

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